- パン作りのための基本の道具
- パン作りのための基本の材料
- パン作りの工程(計量・生地作りから焼成まで)
- 初めてでも簡単、シェフに学ぶ手作りパンのコツとレシピ
- パン作りの基本動作(こね方・たたき方・丸め方)
パン作り初心者さんがパンを作るには、まず作り方の基本になる道具・材料・工程をチェックしましょう。
「おすすめの道具は?買うべきもの、代用できるもの」「パンに使う小麦粉は?強力粉でいいの?」パン作りは難しく感じるかもしれませんが、基本がわかれば初めてでも作れますよ。
デジタルスケール(量り)
パン作りに欠かせない、必須アイテムの量り。
0.1g単位で計量できる量りがあった方がより正確です。もしなければ、小数点以下を四捨五入して計量してもよいでしょう。
カード(スケッパー)
材料や生地を混ぜ合わせたり、パン生地を取り出したり、分割する時などに使います。しなりのあるシリコン製のものはボウルの丸みのある個所でも扱いやすくお勧めです。
ゴムべらでもできなくはないですが、初心者でも揃えるべき道具のひとつ。これがあるとかなり便利です。
バット(トレー)
生地を発酵させたり、ベンチタイムに休ませる時に使います。
また、小豆やカスタードクリームを炊いたあと広げて冷ましたり、材料の下準備にも便利に使えます。
ボウル
材料を混ぜ合わせたり、発酵するときに使います。大きなボウル(25~30cm)が一つあると便利です。
材質は、ステンレス、ガラス、ポリカーボネート、ホウロウ、プラスチックなど様々あります。
ステンレス・ガラスは、傷つきにくいことで衛生面でも安心。ガラスはしっかりと重さもあり混ぜる量が多くても安定します。ただし、ステンレスの電子レンジ使用はNG。ガラスはOK。
ポリカーボネートは、透明なので発酵具合を確認しやすく熱を奪いにくい。電子レンジ使用はOK。
ホーローは、手軽で扱いやすく、熱伝導の良さが魅力。金属製のツールは傷をつけてしまうので不向きです。電子レンジ使用はNG
プラスチックは、生地離れがよく、軽さと安さも魅力。耐久性は弱いでしょう。
ゴムべら(スパチュラ)
ボウルの中の材料を扱うのに便利な道具。計量した分量を全て使うために、生地を残さず扱うことは必須。
もしカード(スケッパー)が手元になければ、代用として使用できます。
ただし、使いやすいのは、カード(スケッパー)。
泡だて器
粉や卵、液体のものなどを均一にまぜるのに便利。
柄の持ちやすさ、しなり具合の良さを基準に合うものを選びましょう。
ステンレスなど金属製のものは、ホーロー製ボウルを傷つけてしまう可能性があるので、気を付けましょう。
刷毛
生地に溶き卵やオリーブオイルを塗るときに使います。
素材は、おもに天然毛・化学繊維・シリコン製があります。
天然毛は液体の種類を選ばずに使いやすく、化学繊維製は安価で天然毛と似ているのでこちらも使いやすいです。ただし、いずれも毛が抜け落ちて食品に付く可能性があるので注意が必要です。
またシリコン製は、毛が抜ける心配なくお手入れも簡単なためおすすめです。ただし、細かい部分の塗りやさらさらした液体は不向きの場合もあります。
ケーキクーラー
焼きあがったパンをそのまま台におくと底面が湿ってしまうので、このような網に乗せて冷まします。
大きさは約25cmくらいはあると大き目のパンも安心して使えます。
また、手元にない時は、焼き網などでも代用できます。
生地をこねる台・作業台(ペストリーボード)
生地をつくるときに、しっかりと安定した作業台が必要です。キッチン台をアルコール消毒すれば衛生面も心配いりません。ペストリーボードは適度な重さがあって水洗いができるものがもおすすめです。
めん棒
生地を伸ばすときに使います。長さは、20~90cm位まで幅広くありますが、パン作りに関しては、標準サイズ36~40cmがおすすめです。汎用性もありますし、木製を選べばお手入れも簡単で、初心者にも安心して買っていただけるのではないでしょうか。
少しこだわりたい方には、プラスチック製の小さく凹凸がある麺棒もあります。その凹凸は、生地のガス抜きをしながら均等に生地を伸ばせるというメリットがあります。
トング
パンをつかむ(持つ)道具。パン屋ではグローブ(軍手)や布巾を使用する場合もありますが、家庭ではトングが便利。小さめのパンはお箸でも代用可能です。
クープナイフ
生地表面の化粧に使います。包丁だと難しいので、あったら便利です。又はカミソリで代用することもできます。
オーブン
家庭用オーヴンレンジ/スチームオーヴンは、パン作りに欠かせません。最新ではパン作りに便利な発酵機能やスチーム機能が備わっているものもあるので、確認してみましょう。※電気・ガスのどちらでも可
その他
強力粉(小麦粉)
パン作りは、基本的にグルテンの多い強力粉を使います。
小麦粉以外には、以下のような粉を使うことがあります。
・ライ麦粉
・全粒粉(グラハム)=通常の小麦粉は精白してありますが、ふすま(皮くず)を取り除かず、
小麦を丸まま挽いたものを全粒粉といいます。
・ホールドフィート・シリアル=全麦を細かめの粗挽きにした粉。
・コーンミール=乾燥させたトウモロコシを挽いた粉
インスタントドライイースト
イーストは、パンの生地を発酵させふくらます役割をします。
鮮度が大切ですので、開封後は密閉し冷蔵庫に保管しましょう。
なるべく早く使い切りましょう。
数グラムに分けて個包装されたイーストも販売されていますので、
そういうタイプの商品も便利でしょう。
水
冷たすぎるとイーストの働きを妨げるので、すこし温かいぬるま湯位に。
日本では水道水で大丈夫。
塩
一般的な食塩で大丈夫です。
溶けやすい粒子が細かいものの方がよいでしょう。
パンによく使用する油脂は、バターやショートニングが有名ですが、レシピによっては香りを考慮して、オリーヴオイル(オリーヴの香り)や太白ごま油(香りが少ない)を使用する場合もあります。
砂糖は甘み・保水性(しっとり・やわらかさ)の他に、焼き色を良くします。使用する砂糖によって焼き色の出具合や発酵時間を左右しますので、一般的に使われる、さっぱりとした甘さのグラニュー糖や上白糖がおすすめです。
卵を生地に使うと、しっとりやわらかな食感になります。
レシピによって、牛乳かスキムミルクか分かれます。スキムミルクは、牛乳から水分と脂肪分を取り除き粉末状に加工したもの。ダマになっていれば漉してください。
スパイス
リキュール 他
パンを作るときは、お菓子作りとは少し違う、発酵やベンチタイムの時間が必要です。
基本的な工程の流れは、こんなかんじで進められますので、目安として参考にしてみてください。初心者の方はすこし余裕をもって考えた方がよいかもしれないですね。
計 量
丁寧に計量しましょう。
計量のコツ
◎卵1/2を量る場合、量りで重さを計量すれば簡単で正確です。
◎水分は、冷たすぎるとイーストの働きを妨げるので、すこし温かいぬるま湯位に。
ミキシング(材料を混ぜ合わせる)
粉・塩・イースト・水・油脂・(卵・砂糖)を混ぜます。
※塩とイーストが直接触れるとパンがふくらまなくなるので、必ず先に塩を粉とよく混ぜてから、イーストを入れるようにします。
こねる・たたく
作業台(料理台)の上に生地を出し、こねます。
※台の上にこすり付けるように混ぜます。
1次発酵
生地を丸め、綴じ目を下向きにしてバット又はボウルに入れます。
ラップをかけて一次発酵へ。
ガス抜き/分割(丸め)
生地を量りながらカードで等分に分割し、丸めなおします。(生地の綴じ目は下向きに)
※手間取って生地が乾燥してしまう場合は、濡れ布巾(または濡らして絞ったキッチンペーパー)を掛けておくとよいでしょう。
ベンチタイム
生地を休ませます。
少し発酵が進み、ガスが内側に溜まることで生地が膨らんで張りが出ます。
成 形
生地を丸めたり、型に入れたり、作るパンに合わせて成形します。
2次発酵
成形した生地を2時発酵する。
その間、オーヴンに予熱を入れます。
焼 成
手作りパンをやってみたい!やってみた!けど、「生地がうまくまとまらない。ベタベタ手に付くのです。」なんてお悩みがある方もいらっしゃるのでは。
プロのパンレシピと動画を見ると、コツが見つかるかもしれません。また、簡単&手軽にできるレシピもご紹介しています。
<初心者でも作りやすいパンレシピ>
フォカッチャや、混ぜるだけの簡単ポテトパンレシピも掲載。
記事 ⇒ 初めてでも簡単!シェフに学ぶ手作りパンのコツとレシピ