夏になると冷たいお料理も恋し位ですが、そればかりでは味気ない。
そこで今回はお料理の温度変化にも気を配ったコースをご紹介してみたいと思います。
ピュアホワイトとうもろこしの冷製ポタージュ
旨味を損なわないようにとうもろこしの粒は、丁寧に手ではがし取ってポタージュスープに仕上げます。素材の個性を消さないために牛乳は使用せず、水で炊いて一晩寝かしています。仕上げのひとつまみの塩で、こんなに甘さが引き立つのかと驚くくらい。全粒粉のルヴァンといっしょにいただきます。
炙りはもとフュメのソルベ
軽く炙ったはもと、魚の出汁を白くシャーベット状に凍らせたフュメの組み合わせ。あっさりとしたあじわいの冷たいフュメに温かでふくよかなはもがいい具合のアンサンブルとなって、口のなかで穏やかなハーモニーを奏でます。
海老と万願寺のファルシ カダイフ包み焼き
海老をすり身にして、万願寺とうがらしの中に詰め込みます。
カダイフ(小麦粉ととうもろこしを合わせた細い麺)を万願寺に巻きつけてゆっくりと火を通していきます。海老のソースでいただき、海老と万願寺の甘さが、ともに引き立ちます。
ローストポークとミモレットチーズのカッペリーニ
口当たりの優しい細いパスタのカッペリーニ。
柔らかくローストした豚肉と色鮮やかなミモレットチーズをあわせて、わずかにほろ苦いマンゴビネガーソースでいただきます。その口当たりは、まさに真夏の一皿です。
マグロの黒いコトレッタ
炭を合わせて黒く仕立てた衣で、マグロをカツレツ風に調理。マグロの柔らかな食感と見た目のしっかり感が不思議な味わいを作り出します。
パリッ、サクッ、そして柔らか。3段階のハーモニーです。
焼き桃とブリオッシュ
ミルクとバターたっぷりのパンの上に桃と、パリッと揚げた桃の皮をのせて、オーブンで焼きます。カスタードソースとパウダーシュガーをかけていただきます。
桃の香りほんのり。コーヒーともよくマッチするブリオッシュ・デザートです。
協力:add:PAINDUCE
TEXT & Photo:Pain Kitchen. Tetsuro Nanya