春の食材は柔らかく、秋の食材は甘味がある。根も茎も葉も、艶やかで柔らかい口当たりが特徴のようです。4月は春野菜がたくさん店頭に並ぶ季節。普通のキャベツと春キャベツ、フツーの玉ねぎと新玉ねぎ、ふきのとうや菜の花など、実に盛りだくさんです。この季節だけの食材を上手に使いこなしたいものです。
春キャベツのポタージュ
春キャベツのポタージュ 葉の柔らかさの特徴を生かしてポタージュに。野菜の水分とわずかなお塩だけでコトコト煮込みます。スープの上にかかっているのはイタリアの岩塩で、炭を練りこんだ炭塩です。コトコト煮込むことでキャベツらしい甘味と香りがしっかりと感じられます。岩塩との相性も良く、ほっこりとした旬の味わいです。
和牛ミンチと葉わさびのフリット
和牛ミンチと葉わさびのフリット 米粉をつなぎにした和牛のミンチを葉わさびで包んでフリットに。それをハンバーガーのようにバンズに包んでいただきます。和牛の旨みと葉わさびのピリッとした辛味、ほんのりとした苦味を、油で揚げることでひとつの味わいに。しっかりとした口当たりの中にも、葉わさびの存在感がしっかりと感じられて、和牛らしさも口の中に広がります。
はまぐりと菜の花のパスタ
はまぐりと菜の花のパスタ 旬の肉厚はまぐりと、菜の花。それそれの特徴を生かすためにわずかなオリーブオイルとお塩以外、何も使わず炒めてパスタに絡めます。料理の主役を引き立てるために、パスタのボリュームは少し控えめに。はまぐりは柔らかくて水分たっぷりの旨み、菜の花はシャキッとした春らしい苦味。冬の寒さから解放された、春の爽やかな味わいです。
よもぎのソルベ
よもぎは香り高い春の山菜。ソルベにして、その爽やかさをいただきます。冷たい分あっさりしているので、桜餅をイメージして、フレンチトーストにしたさくらのバケットにトッピングしてみました。温かさと冷たさが交錯し、バケットの程よい固さが逆によもぎらしさを引き立ててくれます。
協力:Restaurant URA
TEXT & Photo:Pain Kitchen. Tetsuro Nanya