初心者には簡単に~もっと深く知りたい。手作りパンキッチン。

パン作りをする人のためのパンキッチン

日本から仏・ノルマンディーのパン工房へ

2016年5月にワーキング・ホリデーを利用し、20代最後のチャンスと、単身フランス・サンローへ渡ったパン職人のイヌイ ヒカリさん。
日本のパン屋で7年働いた経験を活かし、フランス語経験が浅いながらも、パンの仕事と料理をしたかったから、と飛び込んだ、フランスでのリアルライフをお届けします。滞在中はフランス内を移動しながら、パリの店を目指します。
イヌイさんとは、7時間の時差を超えFacebookのメッセンジャーで、編集部オガワとやりとりさせて頂いた内容をまとめています。
※サン=ロー(Saint-Lo):パリから西へ約305km/モンサンミシェルから電車で約1時間の町

お久しぶりです。
元気ですか?忙しいですか?
フランスでの話、いろいろ聞かせてくださいね。

返信遅くなってすみません。
こちらでお伝えできることといえば、
今いる町・サン=ロー(Saint-Lo)の紹介とか、
今働いている所は、パン屋というより、マルシェ(市場)や
イベント用のパンを焼いている工房なので、そんな話なら。

ちなみに、元気にはしてます!

ぜひぜひ、よろしくお願いします!

今更だけど、そもそも、なぜフランスへ?

昔から海外住みたかってん。
パンの仕事と料理を少しできたらと思って、
行きたかった…とかで、
あかん感じですか?(笑)

いいよ、いいよ。(笑)
シンプルな理由が一番説得力を感じるね。

そのパン工房を選んだ理由をおしえて。

最初に行くとこなので、自家製粉してて、
農業もしている所がよくて選んだんです。

でも、最初日本から来たとき、フランス語もカタコトだし、
パリからノルマンディーのサン=ローに行く電車の切符を買うのに
1時間もかかって、大苦戦。
フライトも経由便で20時間近くあったんでフラフラしながら、
いろんな人に助けられましたよ(笑)

パリから2時間くらい電車に乗って、到着した時は、
とてものどかな、よい所で、ほっとしました。

まさに珍道中(笑)
でも本当に緑が豊かで素敵なところ。

まずは、どんな様子か見たいので、
一度写真を送ってみてもらえます?

そして、翌週届いたイベント出店の写真がこちら。

先週末(2016年7月3~4日)は、
ノルマンディー地区の小さな町、バイユー(Bayeux)で
30周年を祝う中世祭りがあって、シェフのセルジュと一緒に、
パン屋で参加した感じですね。

お祭りは、音楽がいろんなところで賑やかに演奏されていて、
お店の人も、お客さんも中世衣装のコスプレで大盛り上がりでしたよ。

外で作ってるのが面白いね。

粉から作るの?

生地は仕込んだのを持って行って、
現地で成形して焼いてるんですよ。

これって、窯?なんだね。
野外にある窯の風景って意外。

そうですよね。
この薪窯は、イベントの時だけ設置してるんです。

え!
組み立ててるの?!

いえ。窯は出来上がっている状態で、
車で引っ張って持って行くんですよ。
なんかこっちの車は、大きなものを運ぶことが多いのか、
引っ張れるようにしてる車をよく見かけますね。

この写真、
休日のゆったりした時間が流れてる雰囲気でいいね。

パンの種類はどんなものを作ったの?

ブリオッシュは、
マルシェ(市場)に出す時とかいつも作ってるんですけど、
このイベント用に、「ブルドロ」と言ってブリオッシュ生地に
生のリンゴを丸ごと包んで焼くやつがあるんです。
けっこう美味しいですよ。

あとは、コンプレとセミコンプレと、
サウザンとレポートですかね。

大体全部で100個ぐらい作ったかなぁ。

コンプレは全粒粉のパンってわかるけど、
他のは聞きなれないけど?

仕込みは、たいがいセルジュがやっているので
詳しい分量とか、わからないですが、
セミコンプレは普通の強力粉と全粒粉が混ざっているパン。
サウザンは、そば粉が混ざっていて、
レポートは、全粒粉にふすまが混ざってる
、、というかんじですね。

バイユーの街並みは、古い建物が多く残ってて
雰囲気が抜群にいいかんじで、
楽しかったです。

バイユーは刺繍の生産でも有名なので、
パリから足を延ばして観光に来られてる人もたくさんいました。

次回は、
今滞在しているサン=ローの町を紹介しましょかね。
Salut!

ありがとう!次のお便り楽しみにしてます!
皆さんからのメッセージもお待ちしてますね。
Merci Beau Coup!!

Photo:Hikari Inui、 TEXT:Pain Kitchen


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